最近の液晶モニタでいまだに「冷陰極管(CCFL)」のバックライトを使っているモデルなんて皆無だと思いますが、すこし(だいぶ?)前のものだと話は別です。
(とはいえ10年以上前のものになると思いますが)
いまだ現役で使っているこの early 2009 のiMacもまた、
液晶のバックライトが冷陰極管(CCFL)なのです。
そして先日、
突然画面が真っ暗になってしまいました。
そう、ついにやってきてしまった
バックライトの”球切れ”です。
「球切れ」の症状と代替部品
球切れの前兆はちょっと前から始まっていました。
画面が赤くなって来たらもう末期。
交換用の冷陰極管を探してみたりしたのですが、さすがにもう売っていません。
ないわけではないのですがほしいサイズのものがありません。
それならいっそのこと「LEDに変えたらどうだろう?」と思い、LED用のインバータなどを事前に購入しておきました。
一応まだまだ使えますからね。ゲームとかするわけじゃなし。
そしてついにその日がやってきてしまったのです。
液晶バックライトを冷陰極管(CCFL)からLEDのものへと交換
部品は買ってあるので慌てることなく作業を開始。
まずはバラすところから始めます。
作業手順はほぼこちらのサイトの手順通り。(※一部違うところがあります)
→「Removing CCFL from iMac 20in LCD CCFL assembly」
iMacを分解する
周辺機器と電源ケーブルを外したら、フロントパネルを外します。
これは磁石で引っ付いているだけなので100均のフックを取り付け、手前に引っ張って外します。
底部のメモリ差込口のパネルも外しておきます。
ゆっくりと前面のアルミパネルを持ち上げ、
”数センチだけ浮かせたら”本体上部にあるマイクケーブルの端子を外します。
これでアルミパネルが完全に取り外せます。
データディスプレイケーブルについている T6 ネジを2本外し、プルタブを持って引き抜きます。
メモリ横にある「LCD温度センサー」のケーブルを引き抜きます。
ディスプレイパネルを留めている周りの T8 ネジを外します。
下側からゆっくりと持ち上げ、途中まで開きます。
この時「トイレットペーパーの芯」がちょうど良い高さで支えられるのでおすすめ。
ケーブルを外したらディスプレイパネルを取り外せます。
次にDVDドライブのネジ2本、ケーブル、温度センサーを外したらひっくり返すように避けておきます。
その下に冷陰極管(CCFL)のインバーターのカバーが見えて来ます。
ネジを外しカバーを取ったらケーブルを外し、インバーターを取り外します。
LEDインバーターに交換する
さて、これからが本番。
先日購入したLEDインバーター基盤は二つ。
- バックライト用LEDが2本挿せる調光機能なしのもの
- 1本挿しで調光機能ありのもの
本当は 2本挿しの調光機能あり が欲しかったけれど、ちょうど良いのがなかったので仕方ない。
ちなみにバックライトはディスプレイの上下に2箇所、それぞれ細い冷陰極管が2本1セットで付いています。
ということでまずは2本挿しのものを試してみることに。
入力電圧(12v)やピン配置などは以前に確認済み。
インバータ側のピン配置に合わせてコネクタに配線を挿し直します。
(配線は精密ドライバーなどを差し込んで爪を押し下げると外せます)
LEDバックライトもインバータ基盤に2本接続、
ディスプレイパネルの温度センサーとデータケーブルを一時的に戻したら電源オン。
(※この二つを戻さないと起動しません)
とりあえず大丈夫そう。
LCDパネルの分解とLEDバックライトのインストール
さて、無事に機能することがわかったので今度はディスプレイパネル自体を分解し、
冷陰極管(CCFL)を取り外してLEDバックライトに置き換えます。
ここからの作業はなるべく綺麗な部屋で行うこと。
埃が入ると・・・ものすごく大変。
たぶん泣き寝入りするしかないかと(笑
いや、笑い事じゃないんですけどね。
それはさておき作業を進めます。
正面を下にしておきます。
この時点ではまだディスプレイ枠にクッションがあるので、机の上などにおいても直接画面が下に触れることはありません。
上部の黒い保護テープ、およびその下の白い保護テープをゆっくり慎重に剥がしていきます。
クッションがついていた枠を外したので下に布を敷いて画面を保護し、再度裏面を上にします。
先ほど剥がした保護テープの下のネジを外し、フラットケーブルにつながっている基盤をはずします。
バックライトのケーブルを留めている部分などを外すと枠を外せます。
この時、反射材などを取り出す必要はありません。ただ持ち上げるようにすれば取り出せます。
良きところで切断
(LED3つで1セットなのでキリのいいところでカット)
固定は両面テープで。(大丈夫かな…ちょと不安。ま、様子見てダメならまた考える)
もう一方も同じく作業し、
逆の手順でディスプレイパネルを組み戻しました。
LEDインバーターおよびLEDバックライトに交換した結果
組み戻したディスプレイパネルを再び本体に取り付けます。
今回取り替えたLEDバックライトのケーブルをインバーターへ。
全てを戻して電源オン!!
・・・したにはしたのですが、
大きな落とし穴がありました。
思わぬ誤算1:画面のチラツキ
今回取り付けた「調光機能なし」のインバーター基盤は、電源の電圧で明るさが変わるものだったようです。
なので画面のチラツキがひどい。。。
微妙な電圧の変化を余すことなく拾って画面がチカチカし続けます。
しかも調光機能がないので無駄に明るい!明るすぎて目が痛い!ってかんじ。
ダメじゃん。。。
で、結局もう一つのインバータを使うことにしました。
調光機能があり、調整用の電圧変化で明るさが変わるため、
電源の電圧変化でチラつくようなことはないだろうと推測。
実際に取り付けて見たところチラツキもおさまり、問題なく動作しました。
安定した電圧がLEDにかかっているようです。
ただ一つ新たな問題が。
そう、調光機能付きの基盤にはバックライトを1本しか挿せないのです。
結局上側のケーブルだけ接続、
下のLEDは光っていない状態に。
ただ先ほど上であげた起動画面は実は後者の基盤を取り付けた後のもの。
よくみると下半分がちょっと暗い気がしますが全く見えないわけではありません。
とは言えせっかく直したのにこの状態ではなんか嫌。
コネクタがなくて挿せないならLEDを直列につないで光らせようかと考え中。
これはまた後日記事にします。
思わぬ誤算2:白色LEDのせいで青白い
そしてもう一つ問題があるとすれば、
色味がまったく変わってしまったこと。
白色LEDのせいか青白いのです。なんか全体的に。
もしかしたら劣化した冷陰極管のせいで少し黄色が入った光だったのかもしれません。
それに慣れていただけなのかもしれない。
まぁ青白いのを我慢すればそれ以外に問題はないのですが、やはり気になります。
そのへんはカラープロファイルで修正できないかと試しています。
・・・なかなかうまくいきませんが。
もう少し頑張ってみます。
その後しばらくたって
結局カラープロファイル云々はうまくいかなかったのですが・・・
しばらく使っているうちに馴染んできました(笑
使うことによって光の成分が落ち着いてきたのか、はたまた自分の目が赤みがかっていた光から白色へと順応したのかわかりませんが、今はもう違和感は感じません。グレーはちゃんとグレーに見えています。
まとめ
とりあえず画面に光は戻り、無事に使えるようになりました。
ただいくつか要改善のポイントは残っているので、そのへんはちょっと今後も考えていきます。
なお、ディスプレイパネルの分解手順においては参考にしたサイトとも一部違う部分があり、
当記事で紹介したものも絶対ではないことを書き添えておきます。
ということで今回はここまで。
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