お湯が出ない!
気が付いたらお湯が使えなくなっていました。
お風呂場にある給湯器のリモコンを見ると液晶には「E4」エラー。
なんじゃそりゃと思いつつ電源を入れてみたり切ってみたり。
もちろん表示は変わりません。電源入れた途端に「E4」エラー。
当然お湯など出てきません。
まじですか、
困るんですが。
給湯器の交換費用(大雑把)
「世の中の文字は小さすぎて読めなーい!」
じゃなかった、
「これからの季節お湯が出なきゃヤバーイ!」
今は10月に入ったところ。
季節は秋へと移りつつあります。そしてその先は冬。
7月、8月くらいなら真夏日もある、9月も残暑でそこそこ暑い。
お湯が出ずとも水シャワーでなんとかできるかもしれませんが、
肌寒くなってくるこれからの季節ではちょっとシャレになりません。
とりあえず交換費用などをググってみる。
諸々で15万円前後〜20万円くらいとか書いてある・・・
ちなみに、
給湯器のフタ裏面に貼ってあった図からみると使っていたのは「TOTO RGW16GCSNBL」だと思われ。それからの交換事例がネットでいくつか見つかりました。
「ノーリツ GRQ-C1662SAX BL」への交換で工事費込み、149,000(税込)なり。
正確には見積もりを取らないとわからないけれど・・・
結構イタイですね。
でもお風呂入れないとか苦行すぎるし・・・仕方ないのか。
16号、20号、24号など号数の違い
号数の違いについて。
簡単に言うと作り出せるお湯の量の違いだそうです。
お湯の量は号数によって異なります。水温+25℃のお湯を1分間に24L出せれば、24号となります※。号数が大きいほど一度に大量のお湯を使うことができます。家族の人数、お湯の使い方などから快適な号数を選びましょう。
※配管条件〈配管長・配管径・配管経路〉、給水圧、給水温により異なる場合があります。(Rinnai 号数(能力)より引用)
例えば4人家族で シャワー + キッチン + 風呂追い炊き を同時に使いたいときは24号くらいがオススメだとか。
でもうちについていたのは16号。(シャワー用の給湯程度)
それで問題なかったので買い替えるとしても同じ16号で十分かなぁ。
給湯器の故障箇所と「E4エラー」
給湯器の平均寿命は約8~10年、サイトによっては10〜15年とか書いてありました。
個体差もあるし水質(うちは井戸水)もあるから一概には言えないよね。
そもそもなんのエラーなのかと、家の裏にまわって給湯器を開けてみました。
とりあえず草ジャマ。
(コネクタ類のパネルは裏面を見るために外しています)
フタの裏面には制御フローやエラーコードなどの情報が貼られていました。
ふむふむ。
これによると「E4」エラーは「ハイリミット作動」ということらしい。
制御基板の図をみると「温度ヒューズ」と「ハイリミット バイメタル」という表記があり、この温度異常を検知するあたりで問題を抱えているようです。
それをもとにさらなる情報を検索。
どうやら似たようなトラブルは結構あるらしい。
もちろんエラーコードはメーカーによって違うので完全に同じではありませんが、
仕組みとしてはさほど変わらない模様。
「温度ヒューズ」というものは高熱で熔解することで断線をおこし、
「ハイリミット」はバイメタルスイッチ(温度変化によって回路を開閉するスイッチ)で制御する。
そしてこの二つの機構を直列に繋ぐことにより、異常な熱を検知した時に回路を遮断、機械を停止させようというものです。
今回はその配線が切れている、という判断がなされてエラーを表示しているようです。
修理を試みる
毎度のことながら故障したからといってすぐに諦めずちょっと足掻いてみます。
というのも、
温度ヒューズは経年劣化により切れていなくても抵抗値があがっていたり、コネクタ類の接点不良などによって同様のエラーが出たりすることもあるようなのです。
とある例では半田の割れや浮きによって回路が遮断、エラー表示となっていたものの、半田付けし直すことで復活したらしい。
また、もし温度ヒューズが経年劣化でダメになってるだけならその部品さえ取り替えれば良いはず。
その場合ならうまくいけば高くとも数百円〜数千円程度で復活させられるはずです。
(単なる劣化ではなく、異常があってハイリミット作動となっているなら原因を取り除かねばなりません。あたりまえですが。)
ちなみに給湯器内部にあった日付からみるとちょうど10年前に設置していた模様。
そのくらいの年数でヒューズがダメになることもある、との情報もありました。
とりあえず問題箇所を探ってみることにします。
1、バイメタルスイッチのチェック
給湯器の蓋を開けてみたところ高温で焦げていたり燃えていたりするような箇所は見受けられませんでした。
となるとやはり経年劣化による部品の劣化や、断線・接触不良によるどこかしらでの回路遮断を疑いたくなります。
バイメタルとは、熱膨張係数の異なる2種類以上の金属または合金を、堅固に接着して板状に仕上げたもので、温度変化に応じて湾曲します。温度が上昇すると、熱膨張係数の大きな金属の方がよく伸びるため、熱膨張係数の小さい金属の側へ曲がります。この変位を利用して接点を開閉することにより、熱源または電源を加減し、温度をコントロールすることができるのです。
(日本GT株式会社 サーモスタットとはより引用)
このスイッチには手動復帰のタイプもあるようですが、見たところ特に押せるような突起はなく、
温度が下がると自然に復帰するタイプが付いているようです。
あらかじめ電源供給側のコネクタは外しておき(コンセントが抜けるなら抜く)チェックします。
端子を外してみましたがさび付いたり汚れていたりすることもなく綺麗なまま。もちろん問題なし。
テスターで導通もチェックしてみましたが問題ないことが確認できました。
んじゃどこだ?
2、温度ヒューズなどのチェック
温度ヒューズまわりのコネクタを外してテスターで導通チェック。
さらにもう1系統直列につながっている風呂側もチェックします。
問題なし。
あれ?切れてないの?
温度ヒューズは切れていませんでした。
特に高い抵抗値を示すこともありません。
3、コネクタ類のある配電盤で試行錯誤
回路やスイッチ類に問題はなさそうですが、エラー内容からすると怪しいのはどう見たってその辺りです。
コネクタの接点不良でしょうか。
リード線に細い金属棒(電子部品の足)を半田でくっつけてみた。
まずは風呂側の温度ヒューズ・ハイリミットのコネクタに挿して短絡させてみます。
何か問題があれば回路が遮断されるわけですから、問題がなければこのようにただ繋がっている状態なわけです。(※あくまでも今だけ。反応をみるために試しています。)
風呂場に戻ってリモコンから電源オン。
お、大丈夫そう。
エラー表示はありません。
お湯の蛇口をそっと開けてみると・・・お湯が出た!
やはりあの配線が問題だったのか。
せっかくなので同じように給湯側でも試してみる。
風呂側のコネクタを戻し、給湯側のコネクタにリード線を差し込む。
電源オン、待機状態、蛇口を開けると、お湯が出た!
・・・ん?出た?
あれ?こっちの配線に問題があったんじゃないの?
いや、そもそもテスターで導通をチェックした時に二つとも問題なかったじゃないか。断線なんてしてなかったはず。
・・・よくわからんがどちらも問題ない、ということならと再びコネクタを戻します。
もしかしたらコネクタ内の汚れが接点不良を呼んでいたのかも、それが抜き差しで改善されたとか?
電源オン、エラー表示「E4」
なんでやねん(エセ関西弁
さらにもういっそのこと二つともはずして・・・まるっと短絡。ノーガード戦法。(超危険)
電源オン、エラー表示「E4」
な・ん・で・や・ね・ん!!(エセ関西弁二回目
もう怪しいところすっ飛ばして直につないでいるのに何故。わけわからん。
さっき点いたのは気のせいだと言わんばかりに「E4」点滅。
もはやどう繋いでもエラー表示でお湯は出ません。
となるとこのコネクタ周りよりも先・・・基板側かなぁ。
ちなみに基盤上のコネクタでも直接短絡させてみましたが、結果はかわりませんでした。ということは基盤から配電盤へのルートでもないということ。
4、制御基板をチェック
本来はあまり開けちゃいけない所なんだろうけど、半田が剥がれていないかをチェックする為には仕方ない。
外ではやりにくいのでコネクタを外して基板を取り外してみました。
プラスチックのケースに入っていたので埃や汚れはほとんどない。
埃が溜まってショートしているわけではなさそうです。
テスターで温度ヒューズ・ハイリミットあたりの配線を探ってみます。
基板からコネクタへの間では断線なし。
裏面を見てみる。
多少の汚れはあれど、半田が剥がれて浮いているような箇所は見当たらない。
そして腐食によるパターンの遮断でもないようです。
念のためテスターでチェックしてみましたが問題箇所は見つけられませんでした。
ん〜わからん。
あとはこの電子部品たちのどれかが劣化してエラーを引き起こしている可能性が高いのかな。
10年となると・・・電解コンデンサあたりが怪しい気もする。
とは言え、回路図があるわけでもないので訳ワカメ。(死語
スイッチ類や調整の場所は怖いので決して触らず、
軽く掃除しただけで組み戻しました。
まとめ
結局のところまだ原因究明には至っていません。
電源オンしていきなり「E4」エラー。
でもオフにして再び電源オンすると待機状態になったりする。
そこでそっと蛇口をひねってみると・・・「E4」エラー。
種火のようなものが「ボッ」と点いた瞬間にエラーが出る。
でもお湯が作られる前なのだから高温異常を検知したというわけではないだろうし、
給湯サーミスタのセンサーが壊れているわけでもないようです。(抵抗値を計測)
そうかと思えば、数秒待って再度電源オン、蛇口をひねると問題なくお湯が出てきたりする。
その後しばらくしてエラーが出るときもあれば、そのまま給湯できているときもある。
・・・どうなってるんだろう。
ほんと意味不明。(ーー;
とりあえず普段はシャワーでしか入らないので、今はだましだまし使えば入れなくはないのだけれど・・・なんかね。
完全にアウトなら業者さんに頼むほかないけど、そうでもないから煮え切らない。
できれば原因を特定して修理したいのでちょっとだけ様子見。
追記1
具体的な部品の特定までには至っていませんが、どうやら基板上にある電子部品のどれかが劣化して不具合が生じている模様。(その後状況が改善。下の追記で。)
というのも気温20度あたりを境にエラーが出たり出なかったりするのです。
20度を完全に超えていると電源オンだけでエラー表示。20度前後では点いたり点かなかったり。
たとえ点いたとしてもしばらく使っているうちにエラーが出たりします。(恐らく燃焼室の熱が隣の基板にまで伝播するとエラー発生)
ちなみに気温15度くらいだった時にはエラーが出ることもなく連続して使用できました。(少なくとも30分くらい)
現時点では気温も下がってきて問題なく使えています。が・・・劣化部品の特定、交換までは難しいだろうし微妙だなぁ。
追記2
半年が経ちました。その後エラーがでなくなり、特に問題もないのでそのまま使い続けていました。
しかし梅雨の季節を迎え、気温も20度を超えるようになったあたりで再びあの「E4」エラーが発生。やっぱり温度が関係するのかなぁ・・・なんて思っていると25度くらいでも使える時があるのを発見。おや?
そこで気象データを調べつつ「もしや?」と思ったのが湿度のこと。冬は乾燥していますが春、そして梅雨を迎え湿度はうなぎ登り。
基盤にはなかったけれどもほかの部品や端子にはたんまりと埃が積もっています。その埃が湿気を吸い、微弱に電気のリークを起こしていたとしたら・・・?
そう思って配電盤のコネクタ類は端子を掃除しつつ雑巾で埃をぬぐい、給湯器内のあちこちある端子にはプラスチックセーフのパーツクリーナーを吹き付けてみました。(樹脂類を侵すと困るので成分には気をつけて)
すると見事に状況が改善。まだ高温多湿の日に確認していないので決定ではありませんが、おそらくどこかの端子に積もった埃がリークを生じさせており、湿度(何らかの形で温度も?)によりその量が増減、一定のラインを越えるとハイリミットの部分にかかる電圧が規定(10-14v)を下回って「ハイリミットエラー」が発生、緊急停止という流れだったのかも。軽くクリーナーを吹いただけなのでちゃんと掃除したら完治するかもしれません。
しかしながら結論としては経年劣化による不具合、ということに帰結しそうですから、まぁトラブったら大人しく業者さんに頼んだ方がいいかもしれませんね。
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