千葉県北部はその昔「下総国(しもうさのくに)」と呼ばれていました。
質の良い麻が採れたらしく、麻の古語である「総(ふさ)」から「総の国」となったのだと言います。
麻賀多神社という珍しい名前の神社も印旛沼周辺にのみ存在し・・・
ってあれ?ちょい待ち、
この話あんまり関係なかったかも。
思いつきで麻に絡めて書き出してみたものの「麻=綺麗な水で育つ」なんてことはないのかな?情報を探してみたけど何もみつからなかった。てへへ(照)
本当は水に縁の深い土地なんですよと言いたかった。
と言うのも白井市の名称は湧き水に関係があるらしく、
それにまつわる池や泉があるというのです。
名称の由来となった場所を訪れるバイクでふらっと千葉散歩。
船橋、流山市に続いて今回は白井市についても調べてみました。
白井は知る井?
白井は、古くから「清戸の泉」などの泉が豊富にあり、潤いに満ちた土地でした。白井の地名は、こうした泉に由来するといわれます。きれいな泉で知られることから、「知る井」になり「しろい」になったとも。また、水のきれいさを表す「白い」から「白井」になったともいわれています。
(白井市webサイトより引用)
綺麗な泉、井戸でよく知られたから知る井?らしいです。
それが転じて白井になったと。
うん、まぁそだね。そういうならそうなのかもね。
・・・。
って、弱い!弱すぎる!!
根拠としてインパクトもないし、それなら近隣の地域でも綺麗な水は出てたでしょ、
ちょっと強引すぎやしませんか?
論理に穴があり過ぎですよ!!
井戸だけにってか。(ドヤ顔)
・・・いや、あの、穴が地面に、って・・・
orz ゴメンナサイ
話を戻しまして、
日本各地にも「白井」という地名はあるそうで、
井戸から白濁した水がでたから(岐阜県)とか、白石や白砂のある土地にちなんで(兵庫県)とか、はたまた白い猪を神様に献上したという伝承(群馬県)からなど、由来も色々あるようです。
千葉県の白井市は上述のように「知る井」から来ているという説があり、
その伝承にまつわる場所「みたらしさま」があると聞いて実際に見に行ってみました。
みたらしさま(弁財天)
木下街道(r59)に接する本白井郵便局、その前の細い道を入って行くと今回の目的地があります。
道はかなり狭く、現地に駐車場もありません。
バイクなら周辺に短時間停めることは可能でしょう。
到着
目の前は畑
「みたらしさま」と呼ばれる弁天様が祀られています。
まずはそちらから。
鳥居の扁額
足下には「みたらしさま」と彫られた石碑。
何故白いペンキを塗ったし。ちょっとしたホラーじゃん。
狛犬と祠。
敷地も狭く、こぢんまりとした印象。
手を合わせてご挨拶。
ん?
なんかぶら下がってる?
なんと道野辺八幡宮のお守りが。
何故?(笑
みたらしの池
祠のとなりに小さな池があります。
古くからの信仰の地であり、五穀豊穣・無病息災・眼病治癒に効果があるとされ、昔は池の水で眼を洗ったり、鳥見神社の祭礼では池の水でご飯を炊いたりしたといいます。
「みたらし」の語源は明らかでありませんが、慶長7年(1602年)の「下総国印西荘外郷白井郷之内橋本郷水帳」にも既に「みたらせ」の文字が見えます。また、隣接地には「復字宝井(たからい)」という小字もあり、篤く信仰を集めていたことが伺えます。池のほとりの祠には弁財天が祀られ、元文3年(1738年)の銘が刻まれています。
(白井市webサイトより引用)
反対の道路側から
大きくはありません。
というかかなり小さめの印象。
道路わきの水たまりのよう。
そしてとても残念な事に、かなり水質が悪いようです。
ちょっとショッキングな光景でした。
市の指定文化財なんだし、もう少しなんとかならないものか。
でも工事による地下水脈の分断が原因、という話もあるらしく、
そうなると・・・難しいかな。
あとマムシに注意です。怖っ!
清戸の泉
「清戸の泉」の方にも行ってみる事にしました。
池から3kmほど離れた船橋カントリー倶楽部というゴルフ場の敷地内にあります。
(白井市にあるのになんで船橋なんだろう)
入口
駐車場にバイクを停め、
カウンターで清戸の泉を見せてほしいのですがとお願いすると、快く対応してくれました。
教えてもらった方に歩いて行くと標識があり、それらに従って進むと泉にたどり着きます。
所要時間は10分ほど。
練習場の脇を抜け
標識に従って歩きます
コースの間の林を進むと
見えてきました、
清戸の泉に到着です。
池の中央に弁財天が祀られています。
千葉県指定史跡
清戸の泉 附版木
この泉について、薬王寺に伝わる「青龍山薬王寺並に堂作弁財天女縁記」によると、大同年中(八〇六〜八)、印旛沼の入江であったこの頃の清戸は、家数七・八軒で、二・三年続きの大干ばつに見舞われ、畑、田、川に至るまで、一滴の水も無く、大いに難儀し、餓死のほかなしという時、村人が相談し、雨乞いをする事になり村の東北の小高い所の祠に、そこに一日、一五日に皆が集まり、雨乞いをする事にした。昼夜断食し、お祈りを始めて六日目ごろ、いずこから来たか、墨染の衣をまとった老僧が加わり、黙々と拝んでいた。老僧は、「雨乞いするなら、まず、龍神を祈り、五穀を供え、丹精込めて一昼夜祈りなさい。必ず感応あり。」といい、そのとおりにすると翌日、震動雷電、大雨とともに小蛇のようなものが三つに切れて落ちてきた。僧は、「これは龍神であるから、これをまつり、そばに池を掘って弁財天を建てなさい。そうすれば、この後どんな干魃にも水の絶えることがない。また、この地は、青龍のお陰により、水を得て潤した土地だから「清土」と名付けなさい。」と言い、いずこともなく立ち去ったという。「清土」がいつの時代にか「清戸」に変わったと言われています。
印旛、手賀沼や利根川流域には、龍神信仰に基づく伝承や遺跡が多く、清戸の泉は、その代表例です。
(現地看板より)
小さなお社
苔生した感じが美しい
ここの水はとてもきれい
自然に囲まれたとても清々しい場所でした。
まとめ
諸行無常ですね。
水脈は自然にも人為的にも変わる事があるでしょうし、仕方ないのだけれど、
みたらしの池があまりにも汚すぎてちょっと悲しかったです。
清戸の泉の水は綺麗だったけど・・・水質的にはやはり悪くなっているのだと思う。
残念な事に、千葉県北部にある手賀沼や印旛沼の水質汚染は酷く、全国最低レベル、ワースト1位です。(出典:千葉県webサイト CODが高い湖沼(ワースト5))
かつて清らかな水で知られたこの地が今や見る影も無いのはやはり痛ましい。
是非とも改善してもらいたいところです。
ということで今回は以上!
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