【妙見菩薩祀のルーツ】寿福院妙福寺へ

妙福寺へ バイク(2輪もろもろ)
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気がつけばいつの間にやら秋は過ぎ、
朝方布団から這い出るにも決意の要る季節となってまいりました。
寒いはずだよ、もうちょっとで年越しだもんね。

さてさてそんな時期ではありますが、
最近あまりバイクに乗ってないしそろそろ走らせないと・・・と思って行き先をリサーチ。
ちょっと面白そうな所を見つけたので出掛けてきました。

〜二十四の物語に囲まれる神社〜
〜古き学び舎の風〜
〜神威の証たる蹄跡〜

長くなったので幾つかの記事に分けて掲載します。

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いざ匝瑳市へ

県道16号線を多古町方面から南に下って行くと飯高檀林跡(飯高寺)の駐車場が見えてきます。
飯高檀林跡(飯高寺)駐車場
南側駐車場
無料です。トイレあり。

飯高檀林跡としてよく知られる飯高寺のすぐ近くには妙福寺飯高神社などもあります。
ということでバイクはこの駐車場に停め、歩いて見て回ることに。
ちなみに檀林とは仏教の学問所のこと。

駐車場にあった案内板
案内板

まずは駐車場の南東にある妙福寺から。

寿福院妙福寺

藤が綺麗なお寺だそうです。
5月くらいに来ると良いらしい。

ひろがる田園風景
田園風景

妙福寺山門
妙福寺山門

看板に簡単な紹介がありました。

妙福寺は延慶三年進藤太縦空が守護神として妙見尊を祀り建立しました。

延慶三年は西暦1310年。
今から700年以上前の創建です。

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山門周辺にはいくつかの石碑など
石碑など

「南無妙見大菩薩 安座」の文字
石柱

もう少し詳しい縁起を「下総名勝図絵」に見つけました。

(国会図書館デジタルコレクションより引用)

そのかみ飯高の城主に千葉家の一族進藤田入道縦空といふ人あり。縦空ある日千葉妙見の社に詣でて、法華経を読む事三七日、妙見菩薩出現し告げたまはく、「妙法の法味、久しうして受く。我悦ぶこと甚し。汝が知行する飯高の郷は久しからずして一乗妙法を紹隆すべき地なり。今まさに其の時なり。汝が行く所に従はん」と。縦空拝謝して飯高に帰る。時に老翁走り来りて曰く、「水田の中に怪しき光ありて輝けり」と。縦空行きて見るに、妙見菩薩の尊像なり。靈龜(※1)是を負ひ、白蛇是を抱き、岸に副うて浮び給ふ。縦空悦びに堪へず。社を立てゝ妙見山妙福寺と號す。即ち其の地を字して龜田蛇が洞といふ。今に其の寺の領する所なり。其の初め真言宗なりしが、應永年中に中山日祐上人に歸伏して一乗の道場となり、これより霊験ますますあらたなり。
(中略)
妙法の諸檀林にて妙見菩薩を祀り奉る事は、其の源、当社より始まれり。

(房総叢書内「下総名勝図絵」より)

※1.靈龜(れいき):古代中国神話等に登場する四霊の一つ。神亀。

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飯高の城主であった縦空がある日千葉妙見の社で妙見菩薩の御神託を受けました。
喜んだ縦空が帰郷すると、

「す、水田の中に怪しい光が、か、輝いておりまする!」とじいさんが。(息切れ中)

「ぬぁにぃ!?」と急ぎ駆けつける縦空。

果たしてそこには亀に乗り、白蛇が抱きつく妙見菩薩の尊像が浮んでいたのです。
喜んだ縦空は寺を建ててこれを祀り、妙見山妙福寺と名付けました。

数ある檀林で妙見菩薩を祀るのはこれに因んで始まったと言われています。

めでたしめでたし。
(一部意訳。てへ(≧▽≦)ゞ)

山門をくぐり先に進みます
参道

手水舎
手水舎

もう昼なのに手水鉢の水にはまだ氷が張っていた。どおりで寒いわけだ。
手水鉢の氷

手水舎にも立派な彫刻
手水舎の彫刻

妙福寺本堂
妙福寺本堂

花咲く季節だと綺麗なんだろうな
妙福寺本堂
枯れ枝がちょっと寒々しい。

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扁額
扁額

ふと足下を見ると小さな石祠のようなものが
小さな石祠

「妙見宮」と彫られている
妙見宮石祠

鐘楼
鐘楼

参道横には観音像も置かれていました
観音像
これはまだ新しい感じ。

まとめ

記録を読む限り年代的にはこの妙福寺が一番古いようです。
後に飯高寺(旧法輪寺)が出来、近くに檀林が開かれ、その檀林が妙福寺(と飯高寺)に移りつつ大きなものへと育っていったと思うのですが、いまいち判然としません。

妙福寺はもともと飯高寺総門の近くにあったものが現在の場所に移築されたと言う話もあります。が、それだと年代的におかしい。
どうなんしょ。

それぞれ独立した寺というより、大きな寺領のうちの数ある堂宇のひとつで後に移築・・・というならそうなのかも。

ま、とりあえずこの先にある飯高神社に向かいます。

本当は一緒に紹介しようと思ったけど長いので分けます。

次は飯高神社 〜二十四の物語に囲まれる神社〜 へ

【絢爛】飯高神社と二十四孝彫刻 千葉ツーリング散歩
さて、妙福寺を後にしてその先へと向かいます。 〜二十四の物語に囲まれる神社〜 なんでも県下においてあまり例を見ない瑞垣(みずがき)があるのだとか。 いざ飯高神社へ

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