VTR250のフロントタイヤ交換。手組みでタイヤ交換その3
前回、無事にフロントタイヤをホイールにはめることができました。
タイヤ自体の交換は完了。
ここまで来たらあともう少し。
次はホイールバランスを取っていきます。
今回は自作したホイールバランサーを使用しました。
でも、そもそもホイールバランスって取る必要あるのかな?
その辺のお話についてものちほど。
ホイールバランサーを自作する
時間的には遡ってタイヤ交換作業前になりますが、
先人たちの知恵をお借りして自作したものをまず簡単に紹介してみます。
ホイールバランサーを自作するにあたって用意したもの
youtubeに上がっている動画などを参考にしました。
- ナイロンキャスター x 4
- 支柱となるスチールパイプ
- 台座となる木材
基本はこれだけ。
ホームセンターで売っていた「ナイロンキャスター」x4
1個100円くらいだったかな?
次にホイールを保持するシャフトとなる棒。
アクスルシャフトだと両端の太さが違うので、そのまま使うにはちと微妙。
何か棒状のものをと探して見つけたのがこれ。
100円ショップ(ダイソー)に売っていた「ジョイントラック用ポール 39cm」110円
アクスルシャフトの太さが15φ(15mm)なので、それ以下の近い数値ということで13φのこのポールを使いました。
長さ的には30〜40cmくらいがちょうどいい感じ。
他にもホームセンターに売っていた同じく13φの「両ねじボルト」(36cm長¥150くらい)や、
12.7mmの「ステンレスパイプ」(91cm長¥400くらい)などがありましたが、一番安かったので100均で買いました。
ただ強度は一番低いので大型車とかは・・・どうなんだろ。重いホイールの場合は要注意かも。
VTR250純正17インチのホイールでは問題ありませんでした。
本来ならば、シャフトには重さの偏りなく、歪みなくといったものが求められるのだと思いますが、
今回の方法ではそもそもシャフト(ポール)自体は回りません。
バランスを取るときにホイールを回転させるのはホイール自体のベアリングです。
つまりあくまでもホイールを浮かせ、水平に、安定した形で保持できれば基本的にはなんでも良いはずなのです。
まぁ・・・結果的にわかったことではありますが。(^^;
木の端材にキャスターをねじ止め、それを左右二つ分用意し、上にシャフトを渡します。
コンクリートブロックを縦にし、その上に置いて高さを稼ぎます。
念の為、使うときには水平器でシャフトの水平を見て問題がないことを確認しています。
高さの調整にはブロックの下に紙でも挟んでいけばよろしいかと。
ホイールバランスを取る手順
さて、ホイールバランスを取るためには外していたブレーキディスクなどを取り付けなければなりません。
もろもろ取り付けた上でバランスを見る、ということですね。
あらかじめ付いているウェイトがあれば外しておきます。両面テープでくっついているので引っ張れば剥がれます。
準備ができたら、
キャスター、ポール(シャフト)にたっぷりシリコンスプレーを塗布。
するとホイールが回転し、一番重いところが下に、軽いところが上にきます。
一番上にきた場所にマスキングテープを貼るなどしてマーキング。
(※ちなみにタイヤの商品タグというか、貼られているものは後で気がついて外しています)
そこから90度回転させ、また様子を見ます。
これを何度か繰り返して一番軽い点を探ります。
先ほども触れましたが、この時ホイールを回転させているのはホイールに組み込まれているベアリングです。
そこでシャフトがわりのポールをクリクリと前後に細かく回して(振動を与えて)あげると、
よりスムーズに回って軽点を特定しやすくなります。
軽点を特定したらホイール バランスウェイトの登場。
これ1本は10gと5gの組み合わせで計60g、値段は80円弱でした。
これを切り離して軽点に仮付けし(マスキングテープなどで貼り付けて)、
同じように動かしてバランスがとれる重さを探ります。
ホイールを90度回したところ(マーキングが真横に来る位置)から、
仮付けしたウェイトが足りなければ上に動き、重すぎたら下に動いていくはずです。
重りを足したり引いたりしながらバランスを見た結果、
今回は20gだとちょっと軽く、5g足した25gでは重くなってしまったのでその中間だということがわかりました。
ただ1g単位での調整はこのウェイトではできませんので、結局ホイールの左右に10gずつ、計20gを貼り付けました。
貼り付ける場所をパーツクリーナーで脱脂した後、裏面のテープを剥がして貼り付けます。
これでホイールのバランスは取れました。
でもよくよく考えてみたら同じ場所に同じように同じ重さのウェイトが貼り付けられてました。もしかして外さなくてもよかったんじゃ・・・。
それはさておき、
あとは適宜グリスアップして、
車体へと組み戻したらフロントタイヤの交換作業は完了です。
ちなみに、
「もっと完璧に、精度高くバランス調整がしたいんじゃ〜!」という方はホイールバランサーの購入をお勧めします。
また、シャフト部分(シャフトセット (ホイールバランサー用) )だけを購入し、ベアリングで台座を自作する方もいらっしゃるようです。
ただ自分はそこまでの必要性を感じませんでした。
その理由は次項にて。
ホイールバランスを取る必要性について
さてさて、
ホイールバランスって絶対取らなければならないもの?
そもそも論として気になったので少し調べてみました。
ホイールバランスの調整が必要な理由
バイクのタイヤは重さが均一ではありません。かなり精密に作られていますが、どうしても軽いところと重いところができてしまいます。
この重さのバランスが大きく狂っていると、バイクが走るときにタイヤに上下のブレが生じます。
高速になるほどブレは大きくなりますから、ブレがひどい場合は、重さのバランスを調整してブレをなくさないと、事故を引き起こす原因になります。
つまり、タイヤの重い部分と軽い部分の差をなくすように調整することを、バランス調整といいます。
(バイクのタイヤ交換!バランス調整は必要なのか?(ナップス-オン マガジン)より)
うん、すごくわかりやすい。
重心がずれていると走行中にタイヤが振動し始め、
酷ければ転倒を引き起こす要因となるかもしれません。
これは調整しておいたほうが良いようです。
と、脅すようなことを言いましたが実は・・・
125cc以下のバイクにホイールバランス調整は必要ない?
ホイールバランスの狂いにより走行に支障をきたす可能性が出てくるのは
時速100km前後〜なのだそうです。
つまり高速道路を走ることのない原付や原付二種(小型自動二輪)などはその必要性がないとのこと。
メーカーも特に言及していないそうです。
250cc以上では必要?
250cc以上でも普段街乗りしかしないならそれほど気にしなくて良いのかもしれません。
ただし頻繁に高速道路を使うなら調整しておくべきですし、自作の道具でも十分バランスは取れるのでやっておいて損はありません。
この方法でも5gの違いがはっきりとわかります。
おそらく1、2g単位でもバランスを見ることができるはずです。
ただそこまで厳密にバランスを取る必要があるかというと・・・自分的にはないかなと。
街乗りメインで高速乗らないし。
5g単位でバランス取れればそれで十分。
まとめ
ということで今回はホイールバランスの調整をやってみました。
「自作のホイールバランサー」とか銘打つほどのものではありませんでしたが(笑
当初はシャフト(ポール)がキャスターとともに回転するものだと思っていました。
そう考えてキャスターの位置決めやシリコンスプレーの塗布などを入念にしたのですが、
実際にはホイールベアリングの方がはるかに軽く回ってしまい、あまり意味はありませんでした。
というか思った以上にスムーズに、軽くホイールが回転し始めたのには驚きました。
それだけベアリングが優秀ということなんでしょうね。
キャスター自体も無駄ではなく、軽点を探る段階などでシャフトを回転させるのに役立ちました。結果オーライ、といった感じでしょうか。
まぁ前述の通り、
街乗り程度ならそれほど神経質になる必要はないかもしれません。
でもキャスターなどを揃えても数百円ですし、作業としても複雑なものではないのでやらないよりはやった方が良いと思います。
ということでフロントタイヤの交換はこれで完了です。
つけてしまったガリ傷は・・・後日考えます。(ーー;
というかキズ隠しのための塗料は発注済み。それも後日記事にします。
次はリアタイヤの交換に移ります。
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