先日から気になっていた
ふとした時に香るガソリン臭。
カバーを外した時や、なんだったら信号待ちで止まった時なんかにもほのかに匂いを感じます。
最初はガソリンホースの劣化やガソリンコックの故障なんかで漏れてるのかな?と思いましたが、
いくら探してみてもそれらしい箇所がない。
というかあちこち嗅ぎ回ってみるもそう言う時に限って臭わない。
なので匂いの発生源がわからず・・・
で、ある時、
家に帰ってきたタイミングで香る(!)、探す!…タンク上部で強い匂い!
そこにあったのはタンクキャップでした。
燃料タンクキャップあたりからガソリン臭がする原因は?
ガソリン臭の発生源、
てっきり燃料ホースやらキャブ周辺なんて思い込んでいたものだから下の方にばかり目を向けていました。
まさか上からだったとは。
ん〜と言ってもさほど壊れるような場所じゃないし考えられるのは・・・
1、パッキンの劣化
もう単純に給油口に押し当てて密閉しているパッキンの劣化かなと。
ここはゴム製品だし、経年劣化で硬化して割れたりすれば当然気化したガソリンが漏れ出てきてもおかしくない。
ただ見た感じひび割れていない、触った感触で柔らかさは残ってる感じ。周りの溝にガソリンが漏れた形跡もなし。
ただ気化したガソリンが漏れている可能性は残る。
どうなんだろ。
2、空気弁(負圧弁)の劣化
燃料タンク内のガソリンが燃料コックから送られるとタンク内の圧力が下がります。
そのまま負圧の状態が高まるとガソリンが落ちて来ず、結果ストールしてしまう。
それを避けるために内側からは逃さず、タンク内が負圧になったときに空気を通す負圧弁がタンクキャップについていました。
もしかしたらそれが経年劣化して開きっぱなしになり、そこから気化したガソリンが外に漏れ出てしまったという可能性。
3、オーバーフロー、排水のためのドレン穴から続くパイプの劣化
給油口の周りには溝があり、その溝の一番深い場所に穴があります。
(給油口の)外周に入り込んできた雨水や、溢れてしまったガソリンなどがその穴から排出されます。
ただその穴の先はタンク内(!)を通るパイプへと続き、やがてタンク下部のブリーザーチューブにつながる排出管へと繋がっています。
考えたくはないけれど、
もしこのタンク内を通るパイプが途中で詰まり、
雨水が溜まるなどして錆びていたら・・・
そこに穴が空いていたとしたら・・・
ガソリン臭は給油口からではなくドレン穴から匂っていたことになります。
そうだったらもうお手上げ。多分何もできない。
上を塞いでも下から抜けるし、給油口周りの排水ができない。
下を塞げばこれまた排出できなくて色んなものが溜まりそう。
とりあえずタンクキャップを見てみよう
とりあえずタンクキャップを確認してみる。
ちなみにBA-MC33、キャブ車のVTR250はパコッと全部外れるタイプ。
最近のは外れないタイプみたい。FI車あたりから変更になったのかな?知らんけど。
念入りにテープで止めながら気が付いた。
ラップ部分が少し膨らんでる!?
指で軽く押すと確かに膨らんでる。
ということはだ、
上にあげた「考えられる原因 その3」の最悪ケースではないことになる。たぶん。
もしタンク内を通るドレンパイプに穴が空いていた場合、そこからガスは抜けるのだからラップを押し上げるような圧力変化はおきない・・・はず。
(漏れ出ていても余りあるほどの圧力ならその限りではないけど・・・常温でのガソリン気化はそこまでじゃないよね?秋だし)
だとするとやはりパッキンか負圧弁か。
負圧弁(空気弁)
キャップ裏の黒い部分が負圧弁。
慎重に持ち上げたら引っこ抜けました。
中心を覗くと透明なフィルムがあることがわかるが、これ以上の分解は多分ムリ。
カシメられてると言って良いのかわからないけど、外したら二度と戻せない感じ。
念の為軽く息を吹き込んでみたら空気を通した後にペタって戻る音がする。
おそらく問題ないっぽい。
そしてOリングが一つ付いていたけどこちらもへたってる感じはない。
柔らかいしちゃんと丸い。
Oリングはシリコンを吹いて元に戻しておく。
そういえば負圧弁は外す前からちょっと浮いていたなとは思ったけれど、Oリングがあるから多分関係ないよね。
やはりパッキンの劣化?
ん〜どうなんだろう。
劣化はしてきてるんだろうけど・・・ひび割れとかは見えない。
カチコチになってるわけでもない。
でも多少硬さは見えることから
多少の硬化 → 毎回押さえられることで厚みが減った
→ 気化したガソリンが漏れ出す
なんて可能性も?
・・・わからん。
解決法:パッキンを底上げして厚みを増してみた
色々調べるともちろん新品への交換を含め、いくつかの対処法が見つかりました。
パッキン単体での販売はないようなので、
中華製3,4千円くらいの安い汎用燃料タンクキャップを買い、そのパッキンだけを取り出して交換する、といった方法も。
でもパッキンを取るためだけに代替品を購入するより、まずは一つ試したかったのでゴムシートを買ってきました。
NBRゴムシート 1 x 100 x 100mm
ホームセンターで110円くらいだったかな?
これをOリング状に切り出し、今のパッキンの下に滑り込ませたらどうなのかと。
ちなみに普通のNBRゴムのシートを買ってきましたが、これは耐ガソリン製品ではありません。
耐ガソリンのNBRゴムのシートは別に売っています。
・・・売っているはずでした、売り切れでしたけど。(^^;
このNBRゴムは対応品ではないのでガソリンに触れると膨潤します。
ただパッキンの下に入れるなら気化したガソリンには触れても、液体のガソリンに直接触れることはさほどなかろうと試しに使ってみることにしました。
ダイソーです。110円です。
十分使えます。
ノギスで測ってサイズを出す。
外形62mm、内径52mmくらい、多分。
だからセットする値はその半分31mmと26mm。
ゴムシートが1枚しか取れないサイズなのでまずは紙でサイズ確認。
こんな感じ。多分大丈夫っぽい。
いざゴムシートへ。
切る際にカッティングマットの上で滑らないよう、両面テープを貼ってみた。
さて、これをどうやって固定するか。
上から載せるだけでは勿論外れるし、貼るにしても接着剤は何が良いのかわからない上にちょっと不安。
やはりここは下に入れ込むべきかと。
ただこのパッキンは輪っか状の部品で押さえつけられており、かつカシメることで外れないようになっています
本当はこのパーツを外して分解、下に置いた上で再び戻したいところですがちょっと難しい。
むりやりマイナスドライバーなどでこじれば外れるようですが、パッキンを痛めてしまいそうで怖い。
ということでちょっとずつめくり上げながら内側から潜り込ませることにしました。
シリコングリスを塗って滑りを良くし、精密ドライバーとピンセットを使って外科手術のごとく滑り込ませてみました
なんども押したり揉んだり馴染ませてたら、爪痕ついちゃったりしたけれど。
厚み的にはそんなに違和感ないっぽい。
まとめ
結論としてはまだ出ていませんが、意外といけそうな雰囲気。
もしダメでもすぐに引っ張り出せるしこれで様子見かな。
懸念としては、
- 膨潤によるヒダができて余計に気化したガソリン漏れてるやん!とか
- そもそもパッキンに隙間があったわけじゃない!とか
かな。
実を言うともう一つ気がかりがあって、
負圧弁を外したその先にガソリンが若干あったような形跡が見えたこと。
だとしたらそもそもパッキンではないことになるけど・・・
まぁ様子見。
結果は後日追記します。
追記@翌日
匂いが収まっていたので「お!修理完了?」と思いきや気温が下がったせいであまり気化していなかっただけの様子。
試しにちょっと走って下からのエンジン熱で暖めてみたら普通にガソリン臭がしました。
その後パッキンの裏側を写した動画を見つけてみてみたらあんまり意味なかったっぽい。
この部分はすのこ状になっているようなので気化したガソリンが普通に通ってしまうようです。
ただもしパッキンが痩せるなどして給油口との間に隙間が出来てしまった場合には有効かも。
残念ながら今回は問題解決に至らなかったけれど。
ふむ、なら次の手は・・・(つづく・・・のか?)
追記
とりあえず分解して掃除してみました。
パッキンの抑えの金具はあの道具で楽に外せる!?
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